2015年11月15日

横浜・伊勢佐木町 物語<76>


市民と観光客に安らぎのひとときを与える 「山下公園」


第55回 “はまっパレ!” スーパーパレードの出発地点より進行方向右手には
「山下公園」 が広がっている。

この公園は昭和5 (1930) 年に関東大震災の復興事業として、
波打ち際に廃棄されていた焼土やレンガなど被災した建物の瓦礫を埋め立てて
開園した日本初の臨海都市公園である。

公園建設の際には、市民の多くが荷車を引き工事に参加をしたという。

山下公園のシンボルとなる氷川丸は
昭和5 (1930) 年に日本郵船が三菱横浜造船に竣工させた重さ1万2000トン、
全長163.3メートルの貸客船である。

この氷川丸は昭和35 (1960) 年8月に引退、
翌年6月に山下公園地先に係留され一般公開されるようになった。

平成18 (2006) 年には赤字のため閉鎖されたが、
平成20 (2008) 年4月より 「日本郵船氷川丸」 としてリニューアルオープン、
氷川丸の歴史を展示するコーナーやアールデコ調に復元された船内などが
一般公開されている。

山下埠頭を出てすぐ左、山下公園と向かい合う場所には
横浜マリンタワーがそびえ立つ。

およそ50年前の昭和36 (1961) 年1月に
横浜開港100周年記念事業としてオープンした。

横浜港を象徴する塔であり、一般公募によって 「マリンタワー」 の名がつけられた。

高さは106メートル、世界最高の灯台としてギネスブックにも掲載されている。

そして横浜開港150周年となる平成21 (2009) 年5月にはリニューアル工事も
終わり、すっかり装いも一新された雄姿を見せている。

かつて横浜市民らが瓦礫の山のなかリヤカーをひいて山下公園の開園に尽力した
ように、氷川丸もマリンタワーも時代変化の波により閉鎖の憂き目をみたが、
ふたたび現代を生きる人々によって再建された。

山下公園は、
今も昔もヨコハマの復興と再生を象徴するような独特の雰囲気を秘めている。

<以下、つづく>

山下公園
Yahoo!「山下公園の画像」より


Posted by やすちん at 01:17│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。